現在中卒の方が管理栄養士を目指すということは、将来性がありとてもよい方法だといえます。「管理栄養士って難しそう!」と思う人もいるかもしれません。確かに、実務経験等も必要となり簡単になれるわけではありませんが、一度資格を取得すれば、その資格を武器にずっと働くことができるようになります。
食、栄養を管理するスペシャリストとしていろいろな活躍の場がある仕事です。このページでは、中卒からどのようにして管理栄養士になることができるかという方法や仕事の特徴について紹介していきます。
もくじ
中卒から管理栄養士になるまでの道のり
管理栄養士になるためには、国家資格の取得が必要です。その国家試験を受けるためには、大きく分けて2つの方法があります。
1つは、高校を卒業後、管理栄養士の養成のある4年制の大学や専門学校に入学し、専門的な勉強を4年間していく方法です。
2つ目の方法は、高校を卒業後、まずは栄養士の養成施設(大学や短大・専門学校)に入学し、その学校の修業期間(2年~4年)を経て栄養士の資格を取得し、その後、1年~3年の実務経験を得て管理栄養士の国家試験の目指すという方法です。
ちなみに、栄養士とは、管理栄養士のように国家資格ではなく「都道府県知事の免許」のことです。
なお、具体的な学校での修業期間と実務経験の関係については、下記のようになっています。
- 4年制の大学や専門学校 → 1年以上の実務経験
- 3年制の専門学校 → 2年以上の実務経験
- 2年制の短大や専門学校 → 3年以上の実務経験
とりあえず、どちらの方法にしても、スタートは高卒資格を取得することから始まります。管理栄養士は専門的職業なので中卒からスタートしても資格を取得してしまえば働くことに全く問題ありません。まずは、いつからでも始めやすい通信制高校や高卒認定試験からチャレンジしてはいかがでしょうか。
管理栄養士の国家試験は難しいの?
国家試験の合格率は約85%となっています。きちんと授業の振り返りをしながらしっかり国家試験に向けた対策を積み重ねていくと十分合格できる資格です。
管理栄養士の仕事内容や特徴について
管理栄養士は、食べること、栄養に関することの専門家です。私たちは生きるために食べることは欠かせません。しかし、病気で食事制限があったり、高齢となり食べ物を飲み込むことへの問題が起こることもあり、普通に食べることができなくなることもあります。管理栄養士は、そんな病気を持っている人、また高齢者、給食や栄養管理を行っていきます。
そして、管理栄養士の働く場所は、病院やクリニックなどの医療施設や介護施設、学校、企業など様々な活躍の場があります。管理栄養士というのは、どちらかというと、食事を管理する縁の下の力持ち的な役割をして、厨房で働くことも多く、表に出てくることは少ないかもしれません。
その中でも、個別に食事指導が必要という時もあるため、病気のことも理解しておく必要があります。そのため、幅広い専門知識が求められる職業なのです。食事の指導などを個別性に合わせて行ってくれる、まさに「栄養のプロ」といえます。
管理栄養士の収入や魅力について
管理栄養士の年収は350~400万円程度といわれています。ただ、働く場所によって、その年収は大きく変わります。管理栄養士は、保健所や学校というところでは公務員として働きますし、大学病院などの大きな病院で働くと、それだけ高い年収が見込めるようになるのです。
管理栄養士の大きなメリットは、土日祝日が休みであるところが多いということです。病院や介護施設といったところは、常に利用者がいるので、完全に土日祝日を休むわけにはいかず交代制となりますが、学校や保健所、企業といったところでは、基本的に土日祝日が休みとなります。
また、勤務時間も朝から夕方までという働き方が多いです。病院など、絶えず入院患者がいるところでは朝食に合わせて出勤をするので、勤務時間が5時半開始というところもあります。
また、勤務の終了は夕食が終わるまでなので、19時を過ぎてしまい、それに対応するために2交代制となる場合もあります。それでも夜中に働く勤務がないというのは、魅力的でしょう。そのため、家庭を持っている人でも働きやすいという大きな特徴があります。
中卒から管理栄養士になるには?のまとめ
ここまで見てくると中卒から管理栄養士になるまでの道のりは長く感じるかもしれません。それでも管理栄養士という専門職はやりがいもありますし、一生働ける仕事でもあります。
そして、経験を積めば積むだけ、スキルアップを望むことも出来る仕事なのです。私たちの生活に密着した食品や栄養、また「食べる」といったことに関わるので、興味も持ちやすい資格でもあります。興味のある人はぜひ管理栄養士を目指してみてはいかがでしょうか。