高卒認定試験において、メリットやデメリットでいうと具体的などんなものがあるか気になっている方も多いのではないでしょうか。例えば、高卒認定試験に合格すると、進学や就職において高卒とほとんど同様の扱いになるといったメリットもありますが、学歴そのものは「高卒」とはならないといったデメリットもあります。
これから高卒認定試験の受験を考えている方は、そういった点も知った上でチャレンジするのがいいので参考として紹介しておきます。そこで、自分には「高卒認定試験は合いそうだ」「通信制高校なども考えてみようかな」といったことを考えてもらえればと思います。
もくじ
高卒認定試験のメリットについて
まずは、高卒認定試験を利用するメリットについて紹介していきます。
実際に高校に行かなくても高卒資格を得られる
いじめや人間関係が難しいなどの理由や、経済的な理由、発達障がいや心身の病気などの問題で高校に普通に通うことが難しい人にとって、高校に通うことなく高卒資格を得られるのは大きな魅力です。
そのような場合には、通信制高校という選択肢もありますが、試験だけで済む高卒認定試験の方がお金のことを考えるとリーズナブルです。
独学で合格できれば費用がほとんどかからない
高卒認定試験は、予備校や通信教育を利用する人が多くいますが、それらを利用せずに独学で合格した場合にはかかる費用がかなり安く済みます。つまり、独学でも受験できるのも一つのメリットといえます。ただし、ある程度の基礎学力がなければ難しい方法です。
その後の進学に役に立つ
高卒認定試験を受験する人の多くが、大学や専門学校等の進学を目指しています。むしろ、就職目的ではなく進学のための手段と考えるのが絶対に良い利用方法です。
高卒認定試験のデメリットについて
つぎに、高卒認定試験におけるデメリットについて紹介していきます。
高校生活を楽しむことはできない
いわゆる「普通の高校生活を楽しむことができない」というのはひとつのデメリットです。制服を着て毎日学校に通い、部活や行事を大勢の友達と一緒に楽しむような学生生活を送りたい人には物足りないかもしれません。
また、高校は勉強だけをするところではありません。人間関係や課外活動などを通して人間的に成長するところでもあります。高卒認定試験を受けるだけではそのような経験をあまりすることが出来ないため、地域のクラブ活動に参加するなど、人との関わりを持てるところに自分から足を運んでいくことも必要となってきます。
高校に在籍しているという安心感がない
高校に在籍しているという状態ではないため、宙ぶらりんな感じに感じてしまうこともあります。そのためにも、「高卒認定試験に合格して◯◯をする!」といった自分の意思を強く持っておくことが重要です。
自分で勉強する必要がある
独学が難しいからといって予備校や通信教育を利用する場合でも、ある程度自分で勉強する力がないと厳しいものです。たとえ教えてもらう環境があっても、自分で勉強して理解に繋げていくことは必要不可欠だからです。
試験自体は科目合格などで合格していけばそこまで難しいものではないですが、それにしても「基礎学力が全くない」「小学校の内容も理解できない」という人には相当な努力が必要となります。
高卒と完全に同じ扱いにはならない
これはよく勘違いされがちなのですが、高卒認定試験に合格したからといって完全に「高校卒業」となるということではないのです。履歴書には「〇〇高等学校卒業」とは書けませんし、就職でも高卒向けの求人に必ず応募できるということではありません。あくまで、「高卒認定試験合格者」となります。
では、何が高卒と同等なのかというと、やはり大学や専門学校などに進学できるという資格が得られることです。そのため、多くの人が進学を前提として高卒認定試験を利用しています。
高卒認定試験のメリット・デメリットについてのまとめ
このように、高卒認定試験にはさまざまなメリットやデメリットが存在します。その中で、特に考えておくべきなのは「高卒認定試験は大学や専門学校への進学を前提としたうえでチャレンジする」ということです。つまり、進学のための手段と捉えるということです。
もちろん、就職においても幅が広がることは間違ったことではありませんが「高卒」にならないことに変わりません。そのため、場合によっては不利になることもでてきます。
ぜひ、このページで紹介してきたメリットやデメリットを理解したうえで、自分のこれからの進路を考えてみて下さい。